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『自己決定論①』について

tsumugi

弊社のサービスのケア・支援についてお伝えしたいと思います。
パート☝☝☝☝☝☝☝☝☝☝、☝☝☝☝☝☝☝☝☝☝、☝☝☝☝☝☝☝☝☝☝、☝☝☝☝☝、☝☝☝☝です!

こちら☝の数が増えるだけ、GRASPismを発信したというシンボルにしたいと思いますので、お付き合いの程お願いいたします(笑)

前回は感情シリーズを4回にわたりお伝えしました。今回からは、その感情をもとに「自分の事は自分で決める」をテーマに自己決定論についてご案内します。数ある選択肢の中から自己決定を行うことは尊厳につながります。その意義と我々支援者が行っていく自己決定支援の意味を理解することは大変重要です。

自己決定論 (Self-Determination Theory: SDT) の概要

総論

自己決定論 (SDT) は、デシ (Edward L. Deci) とライアン (Richard M. Ryan) によって提唱された人間の動機付けに関する理論です。彼らは心理学者であり、主にモチベーション(動機付け)に関する研究を専門としています。特に、人間の内発的動機と外発的動機の違いや、それが心理的健康やパフォーマンスにどのように影響を与えるかに焦点を当ててきました。

  • エドワード・L・デシ (Edward L. Deci): モチベーション理論に関する研究で著名であり、ロチェスター大学の心理学部で教授として活動してきました。自己決定論の基本的なフレームワークの開発に中心的な役割を果たしました。
  • リチャード・M・ライアン (Richard M. Ryan): ロチェスター大学で心理学の教授を務め、デシと共に自己決定論の共同研究者として知られています。ライアンは、動機付けの文化的影響や、SDTを応用した教育・医療・職場環境での実践に注力しました。

この理論は、人間が持つ自然な成長欲求や自己実現を基盤とし、動機付けの質とその結果に焦点を当てています。

自己決定論の中心概念

  1. 基本的心理欲求 自己決定論は、以下の3つの基本的心理欲求が満たされることで、内発的動機付けや健全な外発的動機付けが促進されると考えます。
    • 自律性 (Autonomy): 自分の行動が自分の意思によるものであると感じること。
    • 有能感 (Competence): 自分が環境の中で効果的に機能し、目標を達成できると感じること。
    • 関係性 (Relatedness): 他者とのつながりや社会的絆を感じること。
  2. 動機付けの連続体 SDTでは、動機付けを質的な観点から捉え、内発的動機から完全に外発的な動機までの連続体で表します。この連続体には、以下の段階があります:
    • 無動機 (Amotivation): 目的や動機が欠如している状態。
    • 外的調整 (External Regulation): 外部からの報酬や罰によって行動する段階。
    • 内的調整 (Introjected Regulation): 義務感や罪悪感による動機付け。
    • 同一化調整 (Identified Regulation): 自分の価値観に基づく動機付け。
    • 統合的調整 (Integrated Regulation): 自分のアイデンティティや価値観と行動が一致する段階。
    • 内発的動機 (Intrinsic Motivation): 純粋に行動そのものが楽しい、満足感を得られる。
  3. 心理的健康とパフォーマンス 基本的心理欲求が満たされることで、以下のような効果が得られるとされています:
    • 高い幸福感や満足感
    • 創造性や学習能力の向上
    • 対人関係の向上
    • 長期的なパフォーマンスの向上

自己決定論の中心概念について解説しました。次回からそれぞれ各論に入っていきます。

基本的心理欲求が満たされることの重要性、自律性、有能感、関係性が核となっていることを理解していただけたのではないでしょうか。自分の行動が自分自身の意思を通して発揮されること、その実践が周囲や他者に役立つ結果となり自己実現につながる。まさに皆さんが支援されている日中活動の場面で、無意識的に行われてきた支援なのではないでしょうか。言語化すること、理論を理解することで支援者の自律性、有能感、関係性も充足していくとよいですね。

「自己決定論」について、こんな考え方が他にもあります、現在活用中です、最新のデータはこちらです。等、みなさまからの情報がありましたら教えてもらえるとうれしいです(^^♪

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