ウォーキングコミュニケーション
とある方から「横並びに歩きながら会話をすることは向かい合って話をするよりも自然に会話が弾む」という話を聞きました。
調べてみると、なるほど「ウォーク&トークセラピー」というものもあるらしく、欧米を中心に、公園や緑道など自然の中を歩くことでうつや不安を減らし、認知機能を高める目的で提供されているそうです。
さて、GrASPでも、毎朝30分程度の散歩に出掛けています。
酷暑の時期こそ屋外活動は自粛していましたが、ようやく再開でき、特に最近はきりっとした空気が心地よく感じられるようになりました。
この季節、事業所近くの鶴見川沿いには柿がたわわに実っており、深まる『里の秋』の光景が楽しめます。川には鴨の姿がみられるようになりました。畑も冬野菜に変わっています。
この日は歩く前に「秋を見つけながら歩きましょう」と声をかけ、周りに目を向けること、気付いたことを言葉にすることを意識してもらいました。
チャレンジャー(スタッフ)は歩行ペースに合わせた小集団の間に入りますが、メンバーさん同士とことこ歩きながら何やら盛り上がっていることもあります。
鯉がいた、背中が暖かかった、実家にも柿の木があったといったことだけでなく旅行の話や食べ物の話など、戻ってから報告がありました。中には次の活動の事で頭がいっぱいの方、下を向いてマイペースで歩いている方もいらっしゃいます。それでもいいんです、場を共有すること、肌や音で季節を感じることができればと思います。
うちにいても小言ばかりになっちゃうから、とご夫婦でウォーキングを日課にされているメンバーさんもいらっしゃいます。そういえば返事がなくても聞いてなくても一人で声に出してみるだけですっきりすることもある、と話された介護ご家族の方から聞いたこともありました。
これからは冷たい風がしんどくなってきますが、ウォーク&トークを皆さんと続けていきたいと思います。