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tsumugi
GrASP株式会社
年末の弁当配達の時のことです。
お客様から年末年始の予定を聞かれたメンバーさんがスタッフに確認、スタッフも把握しておらずその場でお知らせすることができませんでした。
その後
「これって…めちゃめちゃ恥ずかしいことですよね」
「やってしまいました」
そのメンバーさんがずっとずっと気にされていました。
「こんなこと、普通ありえないですよ」
「なってないですね」
「自分の部下だったら怒鳴り散らすレベルですよ」
とかつて営業畑で活躍されていたその方はモヤモヤが止まりませんでした。
認知症の症状でいろいろなことが不得手になっていく一方で、維持されるものももちろん沢山あります。
「それって、闘うビジネスマン魂ですよね」
との声掛けに
「なんか感覚がよみがえってきたんですよね。悔しいような懐かしいような…いろんな思いで胸がいっぱいです」
と答えてくださいました。
スタッフも反省したのは当然なのですが、普通に答えられていたらこのモヤモヤは共有できなかったと考えると『怪我の功名』ともいうべきでしょうか。
そのメンバーさんの中にあるビジネスマンとしての感覚、これまで培ってきたものがその悔しさを呼び起こしているのだと考えるととても誇らしく感じました。
社会生活、働くということはいつもスムーズに事が進むわけではありませんが、そういうことも含め社会と関わりをもつことで得られる刺激をこれからも大切にしたいと感じた出来事でした。