数は少なくても、大切な想い
こんにちは。GrASPスタッフのアリーです。
仕事を終えて事務所に戻ってきたメンバーさんが、晴れやかな表情で「おつかれさま!」と声をかけ合う。
その姿はとてもいきいきとしていて、見ている私も元気をもらえます。

前回のブログで少し触れたのですが、昨年「認知症基本法」という法律が施行されました。
認知症のある人が尊厳を保ちながら安心して暮らせる“共生社会”をめざす法律ですが、実はその対象には若年性認知症の方も含まれています。
ただ、実際には若年性認知症の人数は多くなく、専門のデイサービスは全国的にもほとんどありません。
ここ横浜でも、若年性認知症に特化した事業所はGrASPが唯一です。
年齢が違えば、日々をどう過ごしたいかという想いも違います。
体力があるからこそ「穏やかに過ごす」だけではなく「働きたい」「社会とつながりたい」という願いが強いこともあります。
また、ご家族にとっても、高齢者介護とは異なる悩みや思いがあります。
働き盛りの世代だからこその戸惑いや不安——その一つひとつに寄り添うことが大切だと感じます。
GrASPの日常でも、それを実感する場面がたくさんあります。
一緒に働くメンバーさん同士が仲良くなり、仲間意識を持って活動される姿。
暑い日でも快く仕事を引き受けてくださる頼もしさ。
「役割を持って過ごせる場所があることが、本当にうれしいです」と話してくださるご家族の言葉には、胸があたたかくなりました。
そんな様子を見ていたお子さんが「僕もGrASPに行ってみたい!」と夏休みに一緒に来てくださったこともあります。
認知症基本法がめざす“共生社会”という大きな言葉は、遠い未来の話に聞こえるかもしれません。
けれど、実はその芽はもうここにある。
GrASPでの一日一日の積み重ねが、その社会につながっているのだと私は思います。