aoba横浜北部

「よこはま北部のつどい」に参加して

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「認知症の人と家族の会神奈川県支部」が開催している「若年性認知症よこはま北部のつどい」に行ってまいりました。

横浜市の委託を受けて年3回実施されるこの集まりには今までも何度かお邪魔させていただいております。

世話人の三橋さんが参加者の言葉に耳を傾け、ご自身の介護経験からのアドバイスを優しく丁寧にお話しくださるほか、杉山孝博先生が専門医の立場からの知識と基本的な対応の仕方をわかりやすく説明してくださいます。

話し合いをしている間、ご本人の皆さんはスタッフさんたちと別室でお喋りをしたり昼食の買い物に出かけたりと楽しい時間を創ってくださっています。このほんのひととき離れて自分の胸の内を明かすことができる場がご家族にとってどれほど貴重なものであるか毎回ひしひし伝わってきます。

介護歴も困りごともそれぞれですが自分の気持ちを吐き出し、同じような思いを共有することで自分だけではない、また頑張ってみようと前を向いて帰られるご家族の背中は来た時よりもすーっと伸びて安心した表情に変わっています。

参加される方も、GrASPに現在通われている利用者ご家族から見学を希望される方、ゆくゆくは利用したいですと言ってくださる方などつながりができ、本当にうれしく思います。

一方で、いかに地域や職場で居場所が見つからず困っている方が多いかということも痛感します。皆さんが「グラスプさん」と言ってくださるということ=他にないということなのです。

やりたいこと、働きたい気持ちがあっても周囲の理解や環境が整わず諦めてしまったり、長続きしなかったりという話を耳にするととても残念に思います。若年性認知症と診断されてもご本人のもっているものを最大限発揮していただき、足りないところ、不得手になったところをさりげなくサポートする環境があればまだまだ十分ご活躍できる場はあるはずなのに…。

ご家族も使えるサービスを知らなかったり一人で抱えこんでしまったり、一生懸命なゆえに自分を責めてしまったり。

「穏やかな生活とは、過去と比べるのではなく現状を理解し、受けとめる」という杉山先生の言葉に、伴走する自分もまた穏やかでいたいものだと考えながら中山の街を後にしました。

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