『防災』を機に考える
このところ豪雨や地震などこの地域でも多発している自然災害。
先日の大雨では、事業所裏の鶴見川が見たこともないほど増水しており、緊張感が走りました。
そんな中、毎年「認知症にやさしい街あざみ野実行委員会」が行っているアルツハイマー月間イベントでは『認知症と防災』がテーマとしてとりあげられました。
「これまでの震災から学ぶ、配慮やサポートが必要な家族のための準備と対策」について、消防署や地域ケアプラザ、男女共同参画センターの方と一緒にシンポジウムでお話をさせていただきました。
このシンポジウムにあたり、GRASP aobaのご家族の皆様にはアンケートにご協力をいただいています。
地域の指定避難所は知っていても利用が難しい、避難所生活ではいつも以上に混乱が予想されるなど、想像していた結果がみられたのですが、何よりも介護を担うご家族の皆さんご自身が「自分を支えてほしい」という声を多くあげられていました。
外見だけではわかりづらい若年性認知症のことを少しでも理解してもらえたら有り難い、せめてそういう病気を知ってほしいという切実な声を会場で紹介させていただきました。
もちろん不安なことばかりではなく、民生委員さんやご近所の方、マンションの管理人さんに協力をお願いしていたり、災害時のサポートシステムに登録しているという方もいらっしゃいました。周囲に病気のことを伝えるハードルは高いけれど話したら楽になった、声をかけてくれるようになったという声も聞かれています。普段からそのような関係ができるととても心強いですね。
緊急事態の元では誰もが自分のことで精いっぱいかもしれないけれど、日頃から想定しておくことで少しでも心のゆとりがもてていれば助け合いの気持ちが行動につながるかもしれません。
今回アンケートで考えるきっかけになったという沢山のご家族だけでなく、来場者からも改めて地域に目を向けてみたいという感想をいただきました。
「皆さんの隣にも、声を上げられずにいる人がいるかもしれません。認知症も災害もいつ自分の身に降りかかるかわかりません」と問いかけさせていただきました。
決して他人事ではないですね、とご近所からふらりと来たという方がおっしゃっていました。
支え合うために社会で一緒に考えたいこと、地域で一緒に話したいこと、まだまだたくさんありますね…。