サポートの“引き算”が教えてくれたこと
こんにちは、GrASPスタッフのアリーです。
このブログでは少しずつ、自分が感じたことを綴らせてもらっています。
GrASPでの勤務初日、最初に教わったのは「ご自身でできることは、なるべくやってもらう」ということでした。
たとえば、お菓子をお配りするとき。
ただ渡すのではなく、かごいっぱいにお菓子を盛って、ご本人に「どれにしようかな?」と選んでいただきます。その“選ぶ楽しみ”も、大切なひとときだから。

また、飲み物も同じです。
スタッフが淹れてお出しすることもできますが、コーヒーやお茶をご自身で準備される方もいらっしゃいます。少し時間がかかっても、ゆっくりと淹れるその手付きに、その人らしさを感じることもあります。
私は、介護の仕事って「できないことを手伝う」ことが多いのかなと思っていました。
けれど実際は、“できること”を見つけて、“あえて手を出さない”というサポートの在り方がある。それを知ったとき、ちょっと目からうろこでした。
ただ…実際にそれを判断するのは、なかなか難しい。
食事のとき、「今日は介助したほうがいいのかな?」と迷うこともあります。
ご自身で食べられる方でも、その日の体調や気分によって状況は変わります。
また、周囲の様子や時間の流れなど、色々な要素を見ながらそのときどきでの判断が求められることもあります。
急かすことなく見守りながら、「今、必要なサポートは何か?」を考える。
そのバランスに、今も毎日悩んでいます。
でも最近思うのです。
サポートの“引き算”って、その人の力を信じることなんだな、と。
「あなたには、できる力がある」
そう思って、そっと手を引っこめること。
それもまた、介護の大切な一面なのかもしれません。
時間がかかったり、手間がかかったりすることもあります。
でも、その人の“できた”という感覚や達成感を守れるなら、それは何よりも価値ある関わり方だと、今は思えます。
「手を出すこと」だけが優しさじゃないと学びながら、
これからもメンバーさんの“できる力”を一緒に見つけていきたいです。