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GRASPism㉑ 『BPSD 3rd』とは

tsumugi

弊社のサービスのケア・支援についてお伝えしたいと思います。
パート☝☝☝☝☝☝☝☝☝☝、☝☝☝☝☝、☝☝☝☝☝、☝です!

こちら☝の数が増えるだけ、GRASPismを発信したというシンボルにしたいと思いますので、お付き合いの程お願いいたします(笑)

先々週から引き続き、今週も若年性認知症の症状シリーズ、『BPSD』についてお伝えします。

BPSDの最新の考え方では、主に5つのカテゴリーに分類されています。今回は『行動症状』、『睡眠・覚醒障害』、『適応障害』についてさらに深堀してゆきます。

1. 行動症状
意味: 行動症状は、ご本人の行動パターンや活動が変わることを指します。これには問題行動や適切でない行動が含まれます。

➀ 攻撃的な行動

  • 意味: 他人に対して暴力的または敵対的な行動を取ること。
  • : 家族や支援者に対して怒鳴ったり、暴力行為をしたり、物を壊したりする。

➁ 徘徊

  • 意味: ご本人としては目的を持って移動しはじめるも、最終的に行きつかず混乱して歩き続けてしまうこと。
  • : 自宅や施設内を何度も歩き回り、出入口を探す。衝動的にどこかに行こうと行動をとる。外出して自宅に戻れなくなる。

➂ 脱抑制行動と社会的引きこもり

  • 意味: 社会的な規範を無視した行動や、社会的な交流を避ける行動。
  • : 公共の場で不適切な発言をする、または友人や家族との会話交流を避ける。

➃ 繰り返し行動と衝動的な行動

  • 意味: 同じ行動を何度も繰り返すことや、本能的で計画性のない行動を取ること。
  • : 同じ質問や行為を繰り返す、または何の前触れもなく冷蔵庫にある物を食べてしまう。

⑤ 自傷行為と逃避行動

  • 意味: 自分に対して傷をつける行動や、問題から逃れるためにとる行動。
  • : 自分の頭、手、体を痛めつける、または問題を話し合う場面で聞く耳を持たず席を離れる。

2. 睡眠・覚醒障
意味: 睡眠や覚醒に関する問題で、正常な睡眠リズムが乱れることを指します。

➀ 不眠

  • 意味: 十分な睡眠が取れず、夜に寝つけないこと。
  • : 何時間も寝付けず、夜中に何度も目が覚める。

➁ 昼夜逆転

  • 意味: 昼間に眠くなり、夜間に活発になること。
  • : 日中に眠くなり、夜中に元気で活動する。

➂ 過眠

  • 意味: 通常よりも長時間眠りすぎること。
  • : 一日に15時間以上寝続けることがある。

➃ 夜間興奮

  • 意味: 夜間に活動的になり、寝ることができないこと。
  • : 寝ている間に大声を出したり、起き上がったり、夜中に外出したりする。

⑤ 早朝覚醒・中途覚醒

  • 意味: 予定よりも早く目が覚め、再度眠ることができないこと。
  • : 朝3時に目が覚め、その後再び眠れなくなる。

3. 適応障害
意味: 環境の変化や社会的な状況にうまく適応できない状態を指します。これにより、社会的な関係や日常生活が困難になることがあります。

➀ 環境変化への適応が不得手

  • 意味: 新しい活動環境に適応したり、その場の雰囲気に合わせて行動することが難しい状態。
  • : 新しい活動環境に移ると、強い不安や混乱を感じ、周囲と馴染むのが難しくなる。

➁ 突発的な変化に対する過剰反応

  • 意味: 突然の出来事や変化に対して過剰な不安や混乱を示すこと。
  • : 買物に行く予定であったものが変更されると、非常に強い不安を感じたり、不貞腐れた態度をとったりする。

➂ 身近な人との関係の悪化

  • 意味: 環境や状況の変化により、配偶者や家族、友人や支援者との関係が悪化すること。
  • : 夫婦関係、家族関係の形や立場が変わることで、これまでとは異なる役割となり関係がこじれやすくなる。

➃ 他者の行動に対する過剰反応

  • 意味: 他者の行動や態度に対して過剰に反応すること。
  • : 他人の言動に敏感に反応し、過剰に攻撃的・防御的な態度を取る。

⑤ 社会的なルールの理解困難

  • 意味: 社会的なルールやマナーを理解するのが難しくなり、適した対応がとれなくなること。
  • : 公共の場での適切な言動が理解できず、場にそぐわない態度を取り周囲とトラブルになる。

これらは代表的なケースであり、ご本人が最大限の対処を行った結果です。考え方としては、行動症状、睡眠障害・覚醒障害、適応障害これらは、どれかが単独に発現するというよりは、双方が相まってご本人の混乱を強めてしまい、また単独のそれぞれのBPSDから抜け出せない状態を作りだしていると言えます。特に、睡眠に関して最も重要度が高く、心身のリフレッシュを図るためには良質な睡眠が欠かせません。よく眠れたと言えるコンディションをつくるために、GRASPでは、思考先行ではなく(考える)、身体先行。つまり身体を動かすことで脳が活性化し、本来のお力を発揮しやすくするコンディション調整を大切にしています。

BPSDから解放へ導くことは容易いことではありません。しかし、環境、薬剤調整、そして何よりも大切である、人を介したケア。これらの割合をその時々で調整しながら、若年性認知症を有された方が、「今このときをリアルに感じる」その方の感覚を大切にして、「私を生きる」を積み重ねていただきます。

これにてBPSDシリーズ、5つのカテゴリーは終了します。

次回からの新シリーズ楽しみにしてください。

『BPSDの情動症状・認知症状』について、私はこのように考えます、このような状態も加わってくると思います。こんな状況は当てはまりますか?等の情報がありましたら教えてもらえるとうれしいです。

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