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GRASPism㉓ 『ひとと集団』とは

tsumugi

弊社のサービスのケア・支援についてお伝えしたいと思います。
パート☝☝☝☝☝☝☝☝☝☝、☝☝☝☝☝、☝☝☝☝☝、☝☝☝です!

こちら☝の数が増えるだけ、GRASPismを発信したというシンボルにしたいと思いますので、お付き合いの程お願いいたします(笑)

前回から「集団」シリーズが開始となりました。今回は「ひとと集団」ということに触れていきます。

この手の話は、THE 精神科作業療法の十八番になりますので、久しぶりにOTらしいことを語っていきたいと思います。

私が作業療法士になって、5年が経過した頃に、精神科作業療法士の代表される先生と言えば「山根寛先生」でした。その際に京都大学までに武者修行に行った記憶が蘇ってきました・・・若さゆえの勢いですね(笑)

私の尊敬している、山根先生の考え方を中心にご案内いたします。

※山根先生の詳細はこちらからご確認ください。

皆さんは、「ひとと集団」と聞いて何を思い浮かべますか?山根先生はこのようにおっしゃっています。

ひとは生まれたときからいろいろな集団を通して育つ社会的な存在であり、集団を離れて生きることは難しい。

自分と似た仲間を求め、自分が1人ではないという普遍的体験と、自分のあるがままが他者から受容されることで、自分を受け入れるようになる。また、自分の存在や行為が認められたり、他者の役に立つことで、自分の存在を確認し、自分自身を大切にする気持ち(自己尊重)が生まれる。他者からの承認や愛他的行為が自己確認と自己尊重をもたらす。また、他者を比較の対象として自分を位置づけながら、他者をモデルに自分を確立していく。

ひとが集まる理由・・・・・

・自分と似通った仲間を求める  《普遍的体験と安心感》
・他人に受け入れられる安心   《需要体験と安心感》
・他人に認められる自分を確認  《他者承認と自己確認》
・他人の役に立つ喜び      《愛他行為と自己尊重》
・自分を確認するものさし    《自己確認と自己評価》
・モデルを求める        《摸倣修正と自己確立》
・1人でできないことをする   《協力、協働、協議、合同、共同、連携等》

ひとと集団とは切っても切り離せない。ひととして生まれたからには、人との関わり、人が増えることでの集団からしか得られないことがあると。非常に興味深いことです。

◆療法集団とは

療法集団(集団を療法として用いる)にかぎらずひとの集まり(集団)をもちいる基本は、「ここに来るとほっとする」、「なんだかもう一度やれそう」、そんな思いがもてる場を提供する(➀希望をもたらす)ことから始まる。「自分だけではない」という安心感をもたらす大切な体験(➁普遍的体験)と自分の存在そのままが他者に受け入れられること(➂受容される体験)により、ひとは安らぎ、癒され、自分自身を受け入れる。
 そうして、自分が必要とされるという「よい体験(➂愛他的行為)」をし、助言や情報を得(➃情報の伝達)、自己確認や自己評価(➄現実検討)が始まる。

 「ああ、そうか」、「こんな方法でもいいんだ」、生活技能やほどよい人との関係のもち方などは、ひとと共に活動するなかで身につく(➅模倣・学習・修正)。悩み苦しんでいる自分の気持ちを聞いてくれる人がいる、わかってもらえる人がいることで、悩み・苦しみが薄らいでいく(➆表現・カタルシス)。
 気持ちにゆとりが生まれ、お互いに助け合い(➇相互作用・凝集性)、ひとと共に何かをおこなうこと(➈共有体験)で、自信が生まれたり、交流が始まる
。出会いや別れ、病気、苦しみ、ひとの努力では避けることのできない現実は、他の人に起きたことを見聞きすることで、あるがままを受け入れることを体験する(➉実存的体験)

GRASPの活動においても、療法集団が活用され、ひととの関りの中で治療(ケア・サポート)因子がこのように作用してゆきます。だからこそ、アットホームで少人数の個別性を大切にした環境創りではなく、12名~24名の集団で仲間との交流を介して、安全・安心の中に身を置く。そうすることで、学習や摸倣の機会に繋がったり、社会貢献・社会交流の場の中で体験を共有することで、支持されること、教え導かれることによって、自己を理解することに繋がり、あるがままの自分で今を楽しめるようになると結論づけています。

人は生きるために当然のように他者と関わり、集団で生活を営んでいます。山根先生がこのように言語化してくださることで、人間が社会的動物であるという特性、つまり1人では生きづらい存在であることが、人間らしさを構成する要素であることが理解できます。

現代は個人主義が進む社会ですが、個々の成長を大切にしながらも、他者と協調し合うことが必要と考えます。特に、若年性認知症の人やそのご家族が安心して暮らせる社会環境を整えることが求められています。個性を活かしながらも、和を大切にし、ご本人が活躍できる場所を創出するために、共に支え合いながら共生社会を築いていくことが重要です。そんな社会を目指し、共創していくためにこれからも仲間を増やしてゆきます。

「ひとと集団」について、こんな考え方が他にもあります、現在活用中です、最新のデータはこちらです。等、みなさまからの情報がありましたら教えてもらえるとうれしいです(^^♪

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