『自己決定論➁』について
弊社のサービスのケア・支援についてお伝えしたいと思います。
パート☝☝☝☝☝☝☝☝☝☝、☝☝☝☝☝☝☝☝☝☝、☝☝☝☝☝☝☝☝☝☝、☝☝☝☝☝、☝☝☝☝☝です!
こちら☝の数が増えるだけ、GRASPismを発信したというシンボルにしたいと思いますので、お付き合いの程お願いいたします(笑)
記念すべき40回到達しました~
前回からは、「自分の事は自分で決める」をテーマに自己決定論シリーズがスタートしました。
今回は、デシとライアンの研究背景について、各論の内発的動機付けと外発的動機付けについてご案内します。
◆デシとライアンの研究背景
デシとライアンの研究は、1970年代から始まりました。代表的な研究の一つとして、外的報酬が内発的動機付けに与える影響を調査した実験があります。この実験では、参加者に対して興味深いパズル課題を行わせ、外的報酬(お金)を与えた場合と与えなかった場合で、その後の自主的な課題への取り組み意欲がどう変化するかを観察しました。その結果、外的報酬を与えられたグループでは、報酬がなくなった後の内発的動機が低下する「アンダーマイニング効果」が確認されました。この研究は、SDTの重要な基盤となっています。
※アンダーマイニング効果とは、外的報酬が内発的動機付けを損なう現象を指します。特に、本来は楽しみのために行っていた活動が、外的な報酬(例: お金や称賛)によって目的が変化し、報酬がなくなるとその活動への関心が薄れる場合に起こります。このため、報酬を与える際には、その活動が個人にとってどのような意味を持つかを十分に考慮する必要があります。
各論
1. 内発的動機付けと外発的動機付け
内発的動機付け:活動自体が楽しみや満足感を提供する。
例:
- 芸術活動を通して、アートや手工芸に取り組むことで創作を楽しむ。
- 園芸活動でガーデニングや植物の世話をして自然と触れ合う。
- 音楽活動を通して、楽器を弾いたり、一緒に歌を歌ったりする活動。
- 脳トレ活動を通して、簡単なパズルやクロスワードを解くことに挑戦する。
- 有償ボランティア活動を通して、弁当配達で愛他性(他者優先)を感じる。
- 動物介在活動を通して、動物と触れ合ったり、愛着心を感じたりと楽しむ。
- 身体的活動を通して、ウォーキング、ストレッチを行い爽快感が得られる
- 現実見当識活動を通して、懐かしい映像や写真を見て思い出を語り振り返る。
外発的動機付け:行動が外部の報酬や評価に依存する。
例:
- 芸術活動を通して、アートや手工芸の作成に他者からポジティブなフィードバックをもらう。
- 園芸活動で、キュウリやナスができたことを仲間から称賛される。
- 音楽活動を通して、観客から拍手喝采を受けて有能感を得る。
- 脳トレ活動を通して、簡単なパズルやクロスワードが上達しプレゼントをもらえる。
- 有償ボランティア活動を通して、働いた結果賃金を得る、家族から感謝される。
- 動物介在活動を通して、動物に愛を注ぐことでさらに懐き、自分が特別な存在となる
- 身体的活動を通して、ジョギングを行いマラソン大会に出てメダルをもらえる。
- 現実見当識活動を通して、信頼しているサポーターの時に、普段発揮されにくい能力を
内発的動機付けと外発的動機付けの相互作用
- 相乗効果: 内発的動機が強い活動に対して、外発的なフィードバック(例: スタッフや家族からのポジティブな反応等)が適切に加わると、動機付けがさらに強化されます。
- 注意点: 過度な外発的報酬(高額すぎるボランティア就労等)は、内発的動機を低下させるリスクがあるため、報酬の届け方には注意が必要です。
人は社会的存在であるがゆえに、他者からの承認や評価を得ることが、自身の行動に大きな影響を与えることがあります。このため、若年性認知症の人が取り組む活動においても、内発的動機付けを強化しながら、外発的動機付けが得られる仕組みを取り入れることが有効です。具体的には、活動を通じて達成感を得られる場面や、他者から感謝や賞賛の言葉をもらえる機会を生み出す環境調整が重要です。また、報酬や成果の可視化も適切に行うことで、活動への意欲をより高めることが期待できます。最終的には、内発的動機付けと外発的動機付けをバランスよく活用することが、個々の可能性を最大限に引き出す支援となるでしょう。
「自己決定論」について、こんな考え方が他にもあります、現在活用中です、最新のデータはこちらです。等、みなさまからの情報がありましたら教えてもらえるとうれしいです(^^♪